浮気が原因で離婚に至り、その後はなんとか立ち直って再婚。
でも、その再婚相手にまで浮気をされてしまった人もいます。
だったら、より稼ぎが良くて子供を可愛がってくれる元旦那のほうがマシだったと後悔。
こうなると、浮気した男たちよりも自分の男を見る目を恨みたくなってしまいます。

浮気をされた慰謝料を受け取ったとしても、それで一生安泰というわけにはいきません。
こういう場合に受け取れる慰謝料などは相場が決まっていて、例え弁護士を雇って裁判をしたとしても、満足のいく金額とは限らないのです。
芸能人とは異なりますから、致し方ないのでしょう。
しかも弁護料を支払ったら、さらにそこから目減りしてしまいます。
つまり、正規雇用でしっかりと生活費を稼げる女性は別として、離婚後にパートやアルバイト程度の就労では食べていくのも儘ならないほどです。
人間、経済的にひっ迫してくるとメンタルが弱くなってしまうのが当たり前。
浮気をされて「一生許さないから!」と啖呵を切ったのは今は昔。
「ＡＴＭと割り切って結婚生活を続けていた方が良かったな」と思わずにはいられません。

親の離婚の最大の被害者はある意味、子供でしょう。
名字が変わったり、引っ越しをしなくてはならず友人と離れ離れになったり。
しかも親の仕事の関係でひとりぼっちで過ごすことが多くなったり、お小遣いを減らされたり。
更に、何かの折にひとり親であることが原因で躓いてしまうことも考えられます。
それは就職や結婚かもしれません。
小さなことから大きなことまで、「親が離婚したばっかりに私にシワ寄せがくる」と感じることはあるはず。
それを面と向かって文句を言うか、それとも自分の中で処理をするか。
いずれにしても子供に不自由を強いなくてはならない状況に陥り、「離婚しないほうが子供の為だった」と後悔してしまうのです。

可愛い子供が一人前になって結婚をし、人並みに幸せになったと思ったら離婚。
これから安心して老後を過ごそうと思っていた矢先の出来事に、親はショックを隠せません。
中には「近所に恥ずかしくて言えない」と外聞を気にして、責めてくる親もいることでしょう。
特に田舎で近所とのお付き合いが濃密な地域に住む親は、そういった傾向が強いようです。
面と向かって文句を言われたなら、「迷惑を掛けなければいいんでしょ!」と売り言葉に買い言葉で言い合えば鬱憤も晴れるでしょう。
でも、離婚した子供を不憫に思って言いたいことも言えない状況と察したら、切なくなってしまいます。
結婚式にも援助してもらったのにと過去のことまで遡り、全てが後悔のタネになります。

離婚は珍しい時代ではなくなったとはいえ、身近な人が離婚したとしたら噂話のひとつもしたくなるのが普通です。
特に職場には離婚したことを伝える必要が発生するので、伝えないわけにはいきません。
名前が変わる、住所が変わる、給与振込の口座が変わる、・・・。
その他諸々の変更を会社に承知してもらう必要があるからです。
離婚は最たる個人情報ですから洩れるはずはないと思うものの、人の口に戸は立てられず、結局は噂の的となり居た堪れない状況に。
人のうわさも75日とは言いますが、その間はとても長く感じられるものなのです。

共働きだった場合の生活の質を保つのは至難の業です。
妥協の連続で、食べ物の質を落とし、車のグレードも下げ、着るものも躊躇なしでは買えない。
生きていけないわけではないけど、なんとなく価値の下がったシングルライフに嫌気がさしてしまうことがあります。
今までは見向きもしなかったコンビニのワインを一人手酌で飲む時の侘しさには、言葉に出来ないほどの惨めさがあります。
慣れ親しんだ当たり前の贅沢に手が届かなくなるというのは、耐えがたい屈辱です。

ペットが飼える環境にあるということは、とても恵まれているということです。
一戸建て、ペット可の分譲マンション。
賃貸でもペット可の場合には余分な経費が掛かります。
それ故に、離婚を機にペットを手放さなければならないという事態が起こり得るのです。
それまで家族として暮らしていたペットと離れ離れになる寂しさは、シングルになったという喪失感を増幅。
こんなことなら浮気ぐらいは見逃すべきだったと考えるきっかけとなってしまいます。

ずっと専業主婦で生きてきた人にとって、歳を重ねてから社会に出るのは本当に大変です。
若い時には飲み込めることも、意固地になって受け入れられないと感じてしまうからです。
とはいえ、働く限りは従わなければならないことばかり。
このストレスは甚大です。
それ故に、「浮気なんて大したことじゃない」と専業主婦に戻りたくて、現実逃避するようになります。

それまでお気楽な会話を楽しむランチ友に囲まれていた人はひとりぼっちになりがち。
というのも、そもそも気楽な会話しかしてこなかった友人に、浮気、そして離婚の話題は重過ぎます。
愚痴も含めて、全ての会話を受け止めきれなくなって疎遠になっていく人たち。
そして、気が付けばひとりぼっちになってしまうのです。

浮気をされた。 離婚された。 この事態を前向きに受け止めることが出来ずに、精神的に病んでしまう人もたくさんいます。
その場合に「自分に悪いところがあったから」と自分を追いつめてしまうのです。
こうなると気持ちを上向きに持っていくのはとても難しく、「なんで」「どうして」スパイラルから抜けられなくなってしまいます。